冬から春にかけての肌トラブルの原因は乾燥だけではない?
春が近づいてきましたが、まだ肌寒さを感じる日もありますね。当院のお隣にある「駒沢公園」でも、春の陽気を感じる日もあれば、冷たい風が吹く日もある様子です。冬から春にかけては、肌の乾燥が気になる時期でもあります。気温の変動が大きく、空気が乾燥する日には、肌のカサつきや痒みを感じることが増えます。こうした乾燥が続く時期、肌トラブルが多くなりがちですが、当院で注意して診るポイントは、乾燥だけが肌トラブルの原因ではないということです。寒さが原因で血流が悪化すると、体調を崩しやすくなり、それが肌の不調や湿疹によるかゆみの悪化、アトピーの原因となることがあります。
もしかしたら、心当たりのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回のテーマは前回に引き続き『アトピー性皮膚炎』についてです。「乾燥の時期における肌トラブル(アトピー、湿疹、かゆみ肌)の改善には血流がカギ?血流が悪化する意外な原因とは」について掘り下げていきます。
冷え症や肌トラブルの原因とは? 運動と防寒対策だけでは解決しないことも
では、運動をしたり、防寒対策を施した服装を身につけることで、血流が良くなり、冷え症や肌トラブルが解消されるのでしょうか?実はそう単純なことでもなく、運動をしても必ずしも改善するわけではありません。
過去に受診にいらっしゃった患者様を例であげてみましょう。普段ジムに通う30代の男性は日常的に運動をしているにもかかわらず、冷え症やアトピーに悩まされていました。また、部活を頑張る10代の若者も、割れた腹筋を持ちながら慢性的な湿疹に悩まされていました。さらに、防寒のためブーツで脚を温めている20代の女性も、脛の乾燥がひどいままでした。
最初のお二人のケースについてですが、日常的に運動の習慣があっても冷え症や湿疹、アトピーの症状が出ることがあります。その主な理由の一つが、インナーマッスルが十分に鍛えられていないことです。腹筋には、表面にある腹直筋、内側に位置する腹斜筋、そしてその内側に腹横筋が重なっており、特に腹横筋は胴体をコルセットのように包み込んでいます。この腹横筋の真下には腸があり、筋肉の強化が重要です。お二人には、腹横筋が弱いため、血行不良や体温調整がうまくいっていないことをアドバイスしました(※)。
(※)腹直筋は鍛えやすいですが、腹横筋は普通のトレーニングでは鍛えるのが難しいです。腹横筋を鍛えるためには、ヨガやピラティス、呼吸法が効果的です。
次に、ブーツの女性のケースでは、歩き方に問題がありました。歩くときに膝から下の筋肉しか使わず、腰を使った正しい歩き方ができていなかったため、血流が悪化し、肌の乾燥や湿疹を引き起こしていたのです。この女性の場合、ブーツを履いて歩く際に、すり足のようにブーツの底を擦って歩く癖や、ヒールブーツを履いて竹馬のように膝から下を固定させて歩く癖がありました。そのため、足首や足裏がしっかりと動かず、ふくらはぎの筋肉が十分に働きません。ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれるほど、下半身に溜まった血液を循環させる重要な役割を担っています。そのため、ふくらはぎがうまく機能しないと、下半身の血流が悪化し、肌の乾燥やアトピー、湿疹を引き起こす原因となります。日常生活で「正しい身体の使い方」をしないと血流が滞り、肌トラブルを引き起こすことになります。
当院では、保険診療の限られた時間内でも、患者様のご希望があれば、お時間の範囲内でできるだけアドバイスをさせていただいております。また、患者様が「コラムを読んだ」「聞いたことがある」程度でも、事前に知識をお持ちいただくことで、より効果的に改善に向けたアプローチができるでしょう。
肌トラブル予防に向けた血流改善のために—身体の使い方を見直すことも大切
年齢を重ねると筋肉量が減少し、臓器の機能も低下します。筋肉を温めることで血流が良くなり、臓器が活性化しますが、筋肉が不足しているとその効果も得られません。さらに、普段の癖や寒さのため、体が縮こまりお腹を曲げた体勢になると、物理的に臓器が圧迫されることになります。これにより、臓器の機能が低下するのは当然のことと言えるでしょう。
ヘルペスや風邪、生理のたびにカンジダ症に悩む方、乾燥肌や肌のかゆみが気になる方は、普段の生活習慣上での身体の使い方の改善が大切です。普段の生活を見直すことで、冷え症や肌トラブルの改善が期待できます。正しい身体の使い方を保つことが、体の血行を良くし、冷えや乾燥肌、アトピーの予防にもつながります。
今日も「山本ファミリア皮膚科 駒沢公園」コラムをお読みいただきありがとうございました。
次回以降も引き続き、皆さんに情報をお届けしてまいります。
ご関心のある方は、ぜひ「山本ファミリア皮膚科 駒沢公園」へお越しください。
「山本ファミリア皮膚科 駒沢公園」は東急田園都市線の駒沢大学駅が最寄り駅です。
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スタッフ一同、皆様のご来院を心よりお待ちしております。